Tag Archives: アジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)

FTPがアジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)に参加

ベトナム大手のISPである、FPTが2016年内に開通予定の海底ケーブルアジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)に1000万ドルを出資するというニュースが出ました。

Vietnam’s FPT invests $10 million in submarine cable project- Nikkei Asian Review

HO CHI MINH CITY — Vietnam’s leading IT group FPT revealed it has made a $10 million investment in the Asia-Pacific Gateway submarine cable project, which is scheduled to be operational this year. 

The underwater cable communication network will connect countries in the region including Vietnam, Japan, Hong Kong, China, Singapore, Malaysia, Taiwan, South Korea and Thailand.

According to an FPT representative, three Vietnamese groups — the military-run Viettel Group, FPT and CMC Telecommunication Infrastructure — joined hands through a business cooperation contract. A subsidiary of Viettel Group — Viettel Telecom — then acts as representative of the other three entities to participate in the cable project. FPT is contributing an estimated $10 million, equivalent to 25% of the total that Viettel Telecom is contributing. 

The details were released in FPT’s financial report.

In the first quarter of 2016, FPT posted 8,567 billion dong ($384 million) in revenue, and 563 billion dong ($25 million) in pre-tax profit, respectively fulfilling 101% and 110% of targets. 

Net profit attributable to the parent company’s shareholders was 346 billion dong, meeting 104% of the target, but down 18.5% compared to the same time last year. FPT’s earnings per share were 870 dong, down 19% year-on-year.

Its revenue and pre-tax profit have all exceeded the year-to-date targets, but were 10.5% and 13% lower, respectively, compared to the same time last year. “It is due to higher investment in telecom infrastructure and the domestic market has yet to see recovery signal,” the report said, going on to add that such factors “were anticipated and reflected in the first quarter’s plan.”   

From the second half of 2016, the company forecasts that its telecom infrastructure and domestic-related segments — including software solutions, system integration and IT services — will record higher revenue than the prior year period, meeting its fiscal year targets of around $2 billion in revenue, a growth of 14.5%, and $141 million in pre-tax profit, up 10.5%.

FPT’s financial report mentioned positive results from overseas, with 36% higher revenues of 1,242 billion dong ($55.7 million), and pretax profit of 175 billion dong ($7 million), up 53% compared to the same period in 2015.

The Japan market accounted for nearly half of FPT’s global revenue, recorded at 584 billion dong ($26 million), an 57% increase year-on-year. 

According to the company, FPT plans set up more centers and train more employees, focusing on social, mobile, analytics and cloud (known as SMAC) and the so-called Internet of Things, to provide better services to Japan, which is considered its most important overseas market.

This year, FPT is aiming for a 40% increase in revenue in Japan, and a 60% growth in its labor force serving Japanese clients. At the company’s 2016 annual general meeting in March, FPT announced it would pay a dividend of 35% for 2015, 20% of which would be paid in cash and 15% in stock. 

The submarine cable consortium includes major telecom operators and internet companies, including Taiwan’s Chunghwa Telecom, China’s three telcos China Mobile, China Telecom and China Unicom, KT of South Korea, NTT Communications of Japan, StarHub in Singapore, and Facebook of the U.S.

この日経の記事自体、”The details were released in FPT’s financial report.”と言っている割には、詳細が述べられていません。なんかおかしい記事ですね。

もともと以前の関連エントリー

新たな光海底ケーブル、2016年にも開通か? | Here and There Blog

で、引用した記事

光海底ケーブルに新たな2ルート、2016年供用開始の見通し – 社会 – VIETJO 日刊ベトナムニュース
APGは、ベトナムとアジア各国を結ぶ全長約1万1000km、容量4Tbpsの光海底ケーブルで、◇ベトテル、◇FPT情報通信[FPT](FPT Holdings)傘下のFPTテレコム(FPT Telecom)、◇CMCテレコム(CMCテレコム)などが出資している。

では、FPTも出資するという記事になっていたのですが、どうなっているんでしょうか。

まあ、今頃こんな話をしているので、2016年度中の運用開始というのは無理じゃないでしょうかね。日本企業が参加しているので期待はしているのですが・・・

新たな光海底ケーブル、2016年にも開通か?

このブログでも何度なく言及してきた光海底ケーブル、アジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)がとうとう来年2016年にも開通するようです。

光海底ケーブルに新たな2ルート、2016年供用開始の見通し – 社会 – VIETJO 日刊ベトナムニュース
 ベトナムと香港を結ぶ光海底ケーブル「アジア・アメリカ・ゲートウェイ(AAG)」の相次ぐ切断事故を受けて、AAGへの依存を緩和するため、ベトナム軍隊通信グループ(ベトテル=Viettel Group)をはじめとする国内の多くのインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)は、迂回ルートの容量を増やすと共に、新たな光海底ケーブルの敷設プロジェクトに参画している。

 現在、迂回ルートとして、アジア各国を結ぶ海底ケーブル「イントラ・アジア(IA)」と、中国までを結ぶ陸上ケーブルが使用されている。これに加えて、新たな光海底ケーブル「アジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)」、及び「アジア・アフリカ・ユーロ1(AAE1)」の敷設が進められている。APGとAAE1のいずれも、2016年に供用を開始する見通しだ。

 APGは、ベトナムとアジア各国を結ぶ全長約1万1000km、容量4Tbpsの光海底ケーブルで、◇ベトテル、◇FPT情報通信[FPT](FPT Holdings)傘下のFPTテレコム(FPT Telecom)、◇CMCテレコム(CMCテレコム)などが出資している。

 AAE1は、ベトナムとアジア、ヨーロッパ、アフリカを結ぶ全長2万5000kmの光海底ケーブルで、ベトテルが国内唯一の出資企業となっている。

特にアジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)については、以下のように、プロジェクトに参加している企業VNPTからの情報なので、ある程度の信頼性はあるのではないでしょうか?今まで進捗状況の情報が全くなかった中でのこのような情報は期待がもたれます。

Saigoneer | Exploring Saigon and Beyond – Vietnam To Get 3 New Internet Cables
Lam Quoc Cuong, a representative for VNPT told Zing last week that the first additional cable, known as the Asia Pacific Gateway (APG), will become operational next year and run at speeds of 54 terabytes per second, a significant improvement over the AAG’s 2.88 terabytes per second.

特に本プロジェクトは、NTTが出資者として、またNECが実際のケーブル敷設工事を行うようなので、工事の進捗の信頼性などは数段高いのではないでしょうか。

NEC、日本と東南アジア諸国を結ぶ「APG」海底ケーブルプロジェクト契約を締結(2011年12月20日): プレスリリース | NEC
日本電気株式会社(以下 NEC)はこのたび、日本とアジア諸国を結ぶ大容量光海底ケーブルプロジェクト「Asia Pacific Gateway(以下 APG)」の建設請負契約に調印しました。発注者はNTTコミュニケーションズ(日本)、KT(韓国)、中華電信(台湾)を含む国際コンソーシアムで、アジア域内の9つの国・地域を結ぶ予定です。調印式は本日、中華人民共和国の北京市内で執り行われました。

「APG」は、最新のデジタルコヒーレント技術(注1)並びにOADM技術(注2)を導入した一波長当り40ギガビット/秒(Gb/s)の伝送容量を有するシステムです。総延長は10,400kmとなる予定で、日本(千葉県新丸山(南房総市)並びに三重県志摩(志摩市))、シンガポール、中国、香港、韓国、マレーシア、台湾、タイ、およびベトナムを接続します。当システムの建設によって、北東アジアと南東アジア間の通信需要を満たせる予定です
なお、敷設ルートは別紙をご参照ください。

NECは、過去30年以上にわたり、海洋システム事業を手掛けており、世界の海底ケーブルベンダーのトップスリーの1社です。とりわけ日本を含むアジア・太平洋地域で強みを有しています。NECは、このたびの受注について、これまでの豊富な実績、最先端の技術力、およびプロジェクト遂行力が高く評価されたことによるものと考えております。

NECは、海洋システムをキャリアネットワーク事業における重点領域の1つに位置づけており、今後も継続強化を図ってまいります

ところで、Facebookがアジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)のプロジェクトに出資したというニュースは3年ほど前にありましたが、その後はどうなってるのでしょうか。最終的に出資していいるのかな。

Facebook invests in Asia Pacific Gateway underwater internet cable – BBC News

APG

上記のルートマップを見ても、

  • 本線がアジア・アメリカ・ゲートウェイ(AAG)のように、中国本土に繋がっていない事。
  • 長さが約10000kmと、他の海底ケーブルに比べると、比較的短い為、工事やメンテナンスも容易であるだろう事。
  • ベトナム側の接続場所が、再三事故を起こしているリゾートとして砂浜が続くブンタウ(Vũng Tàu)からではなく、大型船も就航しているダナン(Đà Nẵng)である事。
  • 日本企業のNTTが出資、NECが敷設工事の請負

という理由から、アジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)については期待しています。こうなると、2016年のいつ開通するのか知りたいですね

もう一つ入手した情報は、

ニュース – NECがまたも光海底ケーブル受注、アジアと欧州ルートの延伸区間担う:ITpro
光海底ケーブル市場は、NEC、仏アルカテル・ルーセント、米TEサブコムの3社で8~9割のシェアを占めており、その中でもNECはアジアでのプロジェクトに強みを持つ。アジアの通信需要は急激に増加しており、同社にとっては追い風が吹いている格好だ。

という事なんですね。NECはアジアでの海底ケーブル敷設に非常に強いようです。ますますアジア・パシフィック・ゲートウェイ(APG)に期待がかかります。

さてもう一方の、アジア・アフリカ・ヨーロッパ 1(AAE-1)ですが、全く知りませんでした。

以下が最新のルートマップのようです。

AAE-1

ニュース – NECがまたも光海底ケーブル受注、アジアと欧州ルートの延伸区間担う:ITpro
 NECは2014年10月10日、タイと香港を結ぶ光海底ケーブルの建設を受注したと発表した。現在建設が進んでいるアジアと欧州を結ぶ光海底ケーブル「AAE-1(Asia-Africa-Europe-1)」を、タイから香港まで延伸するルートが対象だ(図)。受注額は非公表。  AAE-1は、アジアから中東、アフリカを経由して欧州に至る総延長約2万5000キロメートルの大規模光海底ケーブルで、米TEサブコムが建設を進めている。最大で、毎秒40テラビットの伝送速度を実現する予定だ。2014年に着工し、2016年末の稼働を見込む。

25000kmという長い海底ケーブルで、ここでも、タイー香港間のケーブル敷設をNECが受注しているんですね。ベトナム側は、NECの工事部分なのでなんか安心かな。接続地も、ブンタウ(Vũng Tàu)ではなく、同じリゾート地のニャチャン(Nhà Trắng)のようです。頻繁に事故を起こしているブンタウ(Vũng Tàu)より海も深そうで安心かな?こちらも、「2016年末稼働を見込む」という事なので、期待しましょう。よくある話のように2017年にずれ込むとかないようにしてほしいですね。

追加情報:

旧ブログでも言及しましたが、ベトナムの沖には日本とタイ、シンガポールを繋ぐ海底ケーブルがこの他にも何本かあります。上記の2本のケーブルの完成を待つより、既に稼働している海底ケーブルに繋ぐというのがコストもかからず、手っ取り早い方法ではないでしょうか?

最近完成した海底ケーブルは以下のようです。

  • アジア・サブマリンケーブル・エキスプレス(ASE)
  • South-East Asia Japan Cable(SJC)

カンボジアは、昨年完成、稼働しているアジア・サブマリンケーブル・エキスプレス(ASE)からケーブルを延伸して、カンボジアに繋ぐという契約を行いました。このように稼働している海底ケーブルでも、その後別なケーブルを繋ぐ事が可能なようですからベトナムも、不安定なアジア・アメリカ・ゲートウェイ(AAG)に頼らず、これらのケーブルに繋ぐというのが効率的だと思います。詳細は以下のページを参照してください。

[HTB]: ベトナムは他の海底ケーブルに繋げられないのか

以下の記事は、海底ケーブルについての詳細な事が書かれています。なかなか面白いです。

総工費360億円、23Tbpsで通信が可能な全長9000kmの光海底ケーブル「SJC」の製造工場&敷設船見学レポート – GIGAZINE

海底ケーブル(AAG)が6/7~6/17日までサービス停止になります

光海底ケーブル、メンテナンスで6月7日から10日間サービス停止 – 社会 – VIETJO 日刊ベトナムニュース
 ベトナムと香港を結ぶ光海底ケーブル「アジア・アメリカ・ゲートウェイ(AAG)」の運営会社は、6月7日から16日までの10日間、メンテナンスの実施に伴いAAGのサービスを一時停止すると発表した。

 今回メンテナンスを行う背景には、年初から半年足らずで切断事故が2回とアクセストラブルが1回発生していることがある。既に迂回ルートが設定されているため、メンテナンス期間中のインターネットアクセスへの影響は限定的と見られている。

 AAGは、東南アジアから太平洋を横断して米国西海岸に至る全長約2万kmの海底ケーブルで、ベトナムにとって海外へのインターネットアクセスにおける最大のルートとなっている。2009年に運用が開始されて以来、切断事故が相次いで発生している。

 AAGには、◇FPTテレコム(FPT Telecom)、◇ベトナム軍隊通信グループ(ベトテル=Viettel Group)、◇ベトナム郵政通信グループ(Vietnam Posts and Telecommunications Group=VNPT)、◇サイゴンポステル(Saigon Postel=SPT)のベトナム企業4社も出資している。

結局、完全復旧した

光海底ケーブル既に完全復旧、電源エラーが原因か – 社会 – VIETJO 日刊ベトナムニュース
 26日午後、東南部バリア・ブンタウ省から香港までを結ぶ光海底ケーブル「アジア・アメリカ・ゲートウェイ(AAG)」の切断事故が発生したと複数のニュースサイトで報道されたが、今回はケーブルの切断ではなく、電源に何らかの問題が生じたことが原因でインターネットアクセスに影響が出たものと見られている。

 問題が発生した後すぐに管理システムを通じて復旧作業が行われ、既にインターネットアクセスは通常通りに回復している。

 AAGは、2015年に入ってから1月5日と4月23日の2回にわたり切断事故が発生している。4月23日の事故では、迂回ルートにより影響は軽減されたものの、復旧まで3週間近くを要した。

とかいうのは大嘘で、結局6月7日から10日間、メンテナンスの為にサービス停止するそうです。

結局、何が原因なのかよくわかっていないんじゃないかな?

だからアクセストラブルとかいう適当な言葉を使ったり、ケーブルの品質が悪いとか言ってみたりしている気がします。

そして、「既に迂回ルートが設定されているため、メンテナンス期間中のインターネットアクセスへの影響は限定的と見られている。」というくだり。前回同様ネットへのアクセスは、昼間は悪くなると思います。

今年になって3回目。ほんと勘弁してほしいです。

気になるのが以下のニュース。

Vietnam’s Internet set to return to full speed in 2 weeks | Tech | Thanh Nien Daily
Similar ruptures have occurred seven times since 2011, prompting local investors to invest in a new undersea cable linking Vietnam with Japan, which is expected to be ready next year.

これって、NTTやFacebookが投資したという、APG(Asia Pacific Gateway)という海底ケーブルの事でしょうかね。 2014年の完成と聞いていたAPG自体のプロジェクトの進捗状況がわからず、いろいろ検索しているのですが、うまく引っかかりません。

ベトナムでは、中部の都市ダナン(Đà Nẵng)で光ケーブルが接続されるようです。

フェイスブック、太平洋海底ケーブル網のJV「APG」に出資 – WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
2014年第3四半期に完成予定のこのケーブル網は転送容量が54テラビット/秒(Tbps)にもなるという。

いづれにしてもこのベトナムの海底ケーブルの状況、1日でも早く改善してほしいです。